いよいよ仮想OSのインストールです。

 最初に書いた通り、既にあるPCの仮想化ですから、基本的にそれぞれのPCOSXenServerに入れて環境を移すということになります。

それで、入れたい環境とその為のOSということで、XenServerにどのように入れていくのか。複数のOSを最初から入れようという場合、その為のデザインが必要です。

それを書き出してみると以下のようになります。

 

Virtual OS

ram(GB)

HDD(GB)

CORE

Notes

total

7.44

224.6

 1

XenServer分を引いた残り

windows2000pro.

0.256

10

(1)

P2V (試しにやってみるだけ)

windows xp pro.

0.512

25

(1)

インストール

Fedora 11 x64

1

50

1

インストール

centOS5

2

40

2

インストール

windows 7 ultimate

3

80

(2)

発売後の予定

used total

6.768

205

 

 

remain

0.672

19.6

 

 

 

 こんな感じでしょうか?

 XenServerをインストールした直後のメモリ残は7.44GBHDD残が224.6GBです。これをOS同士で「山分け」することになります。

 

メモリはこんなもんでしょう。またそれを見越して8GB確保しています。しかし、HDDの容量は少ないかも、と思われるかもしれませんね。

正直、XPHDDはこんなもんでいいです。Office2003をインストールし、あと若干の余裕があればよく、基本的にデータ・文書ファイル類はここに置きません。

でも、LinuxWindows7HDDについては、少ないように思います。

当初、実はサーバ発注時にもそれを考えて、500GB×2(RAID1)の構成で発注しようとも思ったのですが、結局250GB×2(RAID1)としました。それで内訳を考えると大体上記のような内容になるのです。

 

これで、少なくともインストールと、各OSの役割上(Webサーバ等)最小限の構成はできるでしょう。

で、足りなくなったらどうするの?

今回、「外部ストレージ」としてiSCSIを考えてみるつもりです。今調達中でなんとか安く入手できればと思っていますが。せっかく仮想化を行うのだからいろいろ試してみたいと考えています。

ただし、それは「エコ」とは別問題になってしまうので、別途。

基本的に上記の構成でOSの導入を考えます。

 

あと、CPUコアのプランも考えておきましょう。

今回のDELL PowerEdge T100にはQuad-CORE Xeonが搭載されています(というか無理やり搭載した?)ので、CPUは4つあります。これを無駄なくかつ過剰にならないように各OSに割り当てる必要があります。コアが競合してももちろん稼動させることは可能ですが、それだけパフォーマンスが悪くなります。

また、XenServer自身にも処理が必要なのでそれを考慮して割り当てるCPUのコア数を計画しましょう。上記の表で()がついているのは時々動かすOSのもの。()がないのは常時稼働を予定しているOSのものです。

 

ここまでを事前に考えておくのが効率的です。

 

 

 では、とっとと仮想OSを導入しましょう(^^)

 まず最初にWindows xpです。会社の書類提出や、Office2003利用環境を作るのが優先度としては一番なので。

 

 

 まずは、仮想マシン(VM)を作成します。

 

 XenCenterの該当サーバ機を選択し、右クリック・メニューから(New VM)を選択します。

 

 

 

 テンプレートを選択します。

 

 これは、各OSを導入するのに最適な仮想マシン(VM)を定義する元ネタ(実態はXML形式)なのですが、実はそれ以外に「準仮想化」を実施する際にこの情報をもとに準仮想化のドライバなどを導入するのにも使用されます。

 

 完全仮想化の場合、ただ仮想OSを入れてしまえば終わりですが、OSに変更が入らない半面、XenServerを介する分だけパフォーマンスが悪くなります。

 

 準仮想化はOSインストール後にToolを入れることでパフォーマンスを最適にするようドライバを変更します。これをする為の情報がテンプレートに含まれています。

 

 今回、Windows xpは「準仮想化」とします。

 テンプレートとして「Windows XP SP3」を選択し「Next」クリック。

 

 

仮想マシン(VM)の名称とコメントを入力します。

 

 同じOSを複数入れる人もいるでしょうから、その場合この名称で識別できます。

 XenCenter5.5は英語版しかないですが、コメントの部分、実は日本語でも入力・表示できます。

 

 また、これはVM定義後でも、OSインストール後でも、いつでも変更できますから、全体を見ながら適宜解り易く都度変更していくということでも構いません。

 

 

 これからOSをインストールするメディアを選択します。

 

 これはDVDCD以外にISO形式のファイル(通常それをCDDVDに焼いてから使用するイメージ・ファイル)を直接指定し、使用することも可能です。

 

 これはVMWAREHyper-Vもそうですが、例えばデスクトップ仮想化ソフトのVirtual PCも同様です。大変便利で、かつ「エコ」です。CDDVDの媒体が不要ですから。

 

 ただしWindows xpCDが既に手許にありますので、ここは物理DVDドライブを選択します。

 

 ISOを使用する事例は後ほどのコンテンツ、Linuxを入れる場合で詳しく書きます。

(「Next」をクリック)

 

 今度は仮想マシン(VM)に割り当てるCPUの数と割り当てるメモリを指定します。

 

 既に書きましたが、今回のDELL PowerEdge T100にはQuad-CORE Xeonが搭載されていますので、CPUは4つあります。

(それが、左図のPhysical CPUsの「」という数値です。)

 

 既にプランとして割り当てコア「1」、割り当てメモリ「512MB」と決定しているので、それを指定します。

 

(「Next」をクリック)

 

#ちなみにWindows xpは、その仕様上2つまでCPUコアの割り当てが可能です。

 

 今度はディスクの指定です。

 

 デフォルトで8GBとあるのは最低ラインの数値です。また、「Add」ボタンで複数のディスクを割り当てることもできます。

 

 ここはプラン通り、25GBで単一のディスクとするので、デフォルトを「Edit」ボタンクリックで変更します。

 

 

 別ウィンドウが開きます。

 

 左上の「Size」を変更します。矢印ボタンで上下もできますし、ディスクアクセスの優先度をスライドバーで変更できるみたいですね。

 

 ここは「Size25GBを入力して「OK」ボタンクリック。

 

 

 25GBに変更されました。それを確認して「Next」をクリック。

 

 

 次は・・・・ええと、なんだっけ?

あ、NICの指定です。

 

 DELL PowerEdge T100にはオンボードのギガビットNICがひとつだけなので、ここでは選択の余地なしなのですが、複数のNICがある場合、割り当てるNICを聞いてきます。

 

 指定したら「Next

 

#うちの家庭内LAN100Mbpsなんですが、ギガビットが来たからには変えようか・・・? 今はギガビットのスイッチングハブとか安いし・・・・。

 まあiSCSIを入れるときに考えよう(^^)

 

 

 お疲れさまでした。これにて仮想マシン(VM)の指定は終了です。

 まあコンテンツを書いたり、文章を読んだりするのはそれなりに疲れますが、これ、実際作業するのは大した作業ではないです(^^)

 

 ただし、事前にプランを立てていないと結構右往左往するかも知れません。VMを作ったり壊したりは容易にできますが、OSのインストールはひとつ実施するのも結構時間がかかるものですから、そこまできてやり直し、となると結構ガックリ来ますよね?

 

 さあ、「Finish」です。

 

 

 Windows xpCDを入れるタイミングですが、上記の後、おもむろにCDを(Xen Serveが稼動している機のDVDドライブに)装填してから、左図のように強制リブートすれば良いです。

 

 それで、Windowsのインストールが始まります。

 

・・・・ってどこで始まるのかって?

もちろんXenServer上でです。それを見るには、このXenCenterのコンソールを使用します。

 

 左図の画面では「General」タブがカレントになっていますが、その3つ右にある「Console」タブに切り替えましょう。

 

 

 これは、XenCenterの仮想マシン・コンソールです。

 この中で、仮想マシンへのキーボードやマウスの操作がそのままできます。

 

#ただし<Ctrl><Alt><Del>などやらないように。それだとXenCenterが動作しているPCが反応してしまいます。もしその必要があった場合は、このコンソールの左下にある「Send」ボタンを使用します。

 

 ここはインストールなのでまずは<Enter>キーですね。

 

 以降、大抵の人がやったことのあるインストールそのものの操作となります。

 

 

あ、あの・・・「新しいデザイン」って・・・・!?

 

 

 

最新の・・・・っておい!

 

 

#などとツッコミを入れるのもよし

 懐かしむのもよし

 インストールを心行くまで楽しみましょう。

 

 

 以降、xpのインストール内容は割愛します。

 「こうしてOSがインストールされていくのであった」ということで、多くの人がご存じの内容なので。

 

 ただ、ちょっと気がかりな点や留意点などを。

 

 左図はxpのインストール時に出てくるお決まりの画面で、時刻の設定があるところですが、ここでテンキーが使えませんでした。キーボードの「Num Lock」ランプは確かに点灯していて、XenCenterのウィンドウ外ではちゃんとテンキーから数字が入力できるのですが、コンソール内では「Num Lock」がオフのような挙動をしました。これは不具合なのか仕様なのかまだ確認していません。

 

#仮想でないxpの場合もこうだったっけ?

 忘れてしまいましたね・・・・・・

 

 

 めでたくWindows xpが起動を始めました。

 

 手持ちのxpCDは、逝去してしまったPentium4のノートPCのもので、何のSPも当たっていないものでしたので、この後SP2SP3と更新していく必要があり何度もPC再起動になりました。

 

 

 話が前後するのですが、xpのインストール後(SPを充てる前)、このコンソールの作業は画面が小さく、またパフォーマンスもいまいちなので(マウスカーソルはカクカク:ただし、まだ準仮想化ツールは入れていない段階なので当然ですが)、リモートデスクトップが使えるように環境設定をします。

 

 「システムのプロパティ」のリモートタブでチェックします。

 

 

 

 準仮想化のツール導入は、あくまでWindows xp(SP3)に対して行うので、それ以前の版数の場合はSP3にまで持っていってからツールを導入します。

 

 

 

 いよいよ準仮想化を実施します。

 Windows xpが動作している状態で、XenCenterの右クリックメニューから「Install XenServer Tools」を選択します。

 

 

 「Install XenServer Tools」ボタンクリック

 

 同意の上、「Next

 

 

 終わったら再起動します。

 

 Windows xpはリモードデスクトップで使用します。

Contents

地球環境に手を仮想化!?(1)

仮想化以前の悲惨なPC乱立状態

地球環境に手を仮想化!?(2)

仮想化ソリューションの選定、ハード選択、仮想化構想

地球環境に手を仮想化!?(3)

Intel-VT対応のCPU換装。Intel-VTの設定方法

地球環境に手を仮想化!?(4)

XenServerのダウンロードとインストール

地球環境に手を仮想化!?(5)

XenCenterのインストールとXenServerアクティベーション

地球環境に手を仮想化!?(6)

仮想OSのインストール Windows xp(SP3) 準仮想化

地球環境に手を仮想化!?(7)

ISOファイルを使用した仮想OSのインストール Fedora11 x64完全仮想化

地球環境に手を仮想化!?(8)

ここまでのインプレッション

地球環境に手を仮想化!?(9)

LinuxPCからも仮想OS(特にWindows xp)を使えるようにしました。

地球環境に手を仮想化!?(10

と書いた矢先、そのPCが壊れたので、シンクライアント?

地球環境に手を仮想化!?(11

P2Vでドッカーン☆

地球環境に手を仮想化!?(12

V2Vは順調に

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