それではいよいよ仮想化サーバの構築を・・・・・・・・・・・・・。
まず、サーバのCPU換装作業です。これは値段を安くする為にやることなので、仮想化とは関係ありませんが。既存のPCで仮想化をする際にCPU交換の必要もある可能性もありますし、交換以外にもBIOS設定などでIntel-VT等気をつけることがありますから、一応書いておきましょう。
|
Dell PowerEdge T100本体側面を開けたところ。 上が本体上面、左側が本体前面です。 中央部の黒いカバーがCPUのヒートシンクを覆うカバーです。ネジ2本で止められているのでそれを緩めます(はずれないようになっている)。 本体前面のCPUの前には大きなファンが付いていて、前面パネルはスカスカです。PCより空調重視。ただし、ヒートシンクに冷却ファンはついていません。 |
⇒ |
|
(2) カバーとヒートシンクは一体になっています(最近のヒートシンクはでっかいなぁ)。それを横に倒して開けるとCPUが見えます。Core2 DUOで、これも結構高性能なのですが、致命的なのはIntel-VT非対応のE7300であること。VMWAREやXenが動かない訳ではありませんが、所謂「完全仮想化」だとパフォーマンスがかなり落ちるようです。 特にXenServerについてはその為にWindowsを動作させる条件としてIntel-VTやAMD/VなどCPUの仮想化支援機能を必須にしています。ここは心を鬼にして(?)一度も使用せずにこのCPUは交換します。 |
||||
|
|
|
|
|
||||
|
(3) カバー一体のヒートシンクを取り外したところ。CPUとの接地面には熱伝導を高める為にシリコングリスが塗布されています。これは改めて塗布し直すため、無水エタノールを使用して完全に拭き取ります。薬局に売っていますが、amazonならば上記画像をクリック。 間違っても水洗い厳禁。錆びたら大変ですね。錆びたコンピュータなんて聞いたことないし? |
|
|
(4) CPUを取り外すには右側のリリースレバーを引いてCPUを覆っている金具(保持ラッチ)を開けます。 こちらにもシリコングリスがこびりついています。このCPUは使うかどうか分かりませんが、これも(最後=CPU換装終了後に)無水エタノールで拭き取っておいた方がいいでしょう。 |
||||
|
|
|
|
|
||||
|
(5) CPU(Core2Duo)を取り外しました(左写真上)。 そしてXeonを取りつけました(左写真下)。 形状はほとん
|
|
# 実は、Xeonプロセッサを別途購入するとこのような冷却ファン付きヒートシンクが付いてきます。ヒートシンクもこれに換装するかどうかを迷いました。 冷却効果はこちらの方が高いと思います。が、うるさくなるのと消費電力がアップします。ここはDELLサポートに訊いてみることにしました。 ただし、CPUの換装についてサポートに訊いてもそれは「サポート対象外」ということになるでしょうから、こう尋ねました。「DELLがPowerEdge T100を出荷する場合、Core2 DuoとXeonではヒートシンクもそれぞれ変えて出荷するのか?」と。 答は「否」。Xeonの場合も同じ冷却ファンなしの(2)(3)のヒートシンクをつけて出荷するとのこと。ならばいいや(^^)。冷却ファンなしの元から付いていた巨大ヒートシンクのままで行こう。何せ、「地球環境に手を仮想化!?」ですから。 |
|||||
|
|
|
|
|||||
|
(6) 無水エタノールを使用して巨大ヒートシンクのCPU接地面をきれいに拭き取りました。目に沿ってきれいに取り除きます。 ついでに抜き取ったCore2 DuoのCPU表面のシリコングリスも無水エタノールで拭き取りました。 無水エタノールは一種の消毒液ですから、手についても問題ありませんが、眼には絶対つけないように。作業後は速やかに手を洗いましょう。 そうそう、実は昨今の新型インフルエンザ騒動で入館時に手の消毒を勧める所も最近多いですが、その際設置されている「速乾性洗浄液」にもこの無水エタノールと同じ成分が含まれているものがあります。この場合も手を消毒後、眼をこすったりしないようにしましょう。礼儀として手を消毒してもその後すぐにトイレで手を洗うとかした方がいいです。 礼儀を守り、他人も守り、自分も守る。これがみんなが幸せになることですね。 |
|
|
(7) 今度は取り付けたXeon CPUにシリコングリスを塗って行きます。適度が肝心。ヒートシンクと圧着後もCPUの上面からはみ出さないような感じで。 また塗布にはヘラを使いましょう。 ヒートシンクを乗せる際もグリスはよく馴染ませます。元の通りに取り付けて換装完了! |
||||
|
|
|
|
|
||||
|
(8) いよいよ収納。撤去予定のPCのうち、最古で最も場所を取っていたDell Optiplex GX300(Windows2000)をおろして、そこにPowerEdge T100を収納することにします。しかし、Optiplexも大きいなあ。てか、PowerEdgeよりもデカイ!これが20世紀のPCだったんですねえ。 電源ケーブルやCRTとの接続はそれまでのOptiplexのものを流用します。 |
|
|
# あれ? とここで困った事が。キーボードやマウスのPS/2ポートがない! すべてUSB端子になっています。 自宅のPCのCRTおよびキーボードやマウスは2台のKVM(各PS/2,USB出力)で集中制御していますが、各PCへの接続はすべてPS/2でした。USB出力のKVMにはもちろんUSB入力もありますが、これとの接続はUSB to
USBのケーブルが必要。自宅にあったかも知れないがどこかなぁ? まあ、稼働後は殆ど本体を直接操作することはないでしょうから、ここは一時的に余っているUSBキーボード(なんで余っている?)とノートPCのUSBマウスを接続して使うことにします。 |
||||
|
|
|
|
|
||||
|
# こんな感じです。 前面パネルにもUSB端子が2つありますので、そちらにUSBキーボード・マウスを接続。 ダッセーですが、これでサーバの初期設定とXenServerのインストールへ進みます。 ちなみにキーボード・マウスの下にあるのはHPのプリンタ(PSC-750)です。 |
|
(9) いよいよ電源ON。 「DELL」のロゴマークの後、初期画面ではQuad-coreの文字を確認。起動はうまくいきました。CPU換装に不具合があると起動すらしないので、ここでまず一安心。 実は初期設定でやることは2つあり、ひとつはDellサーバ特有のセキュリティ・ガードの再設定。 筐体を開けると例え電源がOFFでもDellのサーバ機はソフト(OS等)を起動できないようにガードをかけてしまいます。CPU換装で既に筐体を開けてしまっているので、これをリセットすること。 もうひとつが仮想化で肝心のIntel-VTの設定です。 |
|||||
|
|
|
|
|
||||
(10) 起動後<F2>キーを押下して、Setup画面を表示させます。まずはセキュリティ設定。 「System Security」を選択。<Enter>キー押下。 |
|
|
(11) System Securityの項目の中の一番下に「Chassis
Intrusion」という項目があり、「Detected」になっています。やはり筐体オープンが検知されていました。 この項目を選択し、スペース・キーを押下することで「Enabled」に変更します。これでOK。 <Enter>キーを押してこのウィンドウを閉じます。 |
|||||
|
|
|
|
|||||
(12) ありゃ、ハードコピー取るのを忘れた(^^)。(10)の画面の上から4番目の項目「CPU Information」を選択し、<Enter>キーを押下すると、上のような画面が表示されます。 ここで表示されるウィンドウの上から4番目に「Virtualization Technology」という項目があり、これが仮想化支援機能の設定になります。これ、大抵初期状態が「Disabled」になっているんですね。ですからこれを変更しないとせっかくIntel-VT機能に対応していても使えないことになります。ちなみにCore2 DuoのE7300のようなCPUの場合は、この項目はあるのですが、変更不可で「Disabled」になっているようです(実際に見たわけではありません。換装前なら見ることができたでしょうが面倒だったので)。 これを変更します。 (2009/08/16追加) SONYのVAIOシリーズは、CPUにIntel-VT対応製品を使用していてもそれが無効になっており、かつ上記のような設定変更もできないそうです。100%メーカであるSONYの責任なのですが、おかげでVAIOユーザは仮想化から取り残されることに? http://www.virtualization.info/2009/07/how-sony-impedes-virtualization-hurting.html |
|
(13) うわっ! ピンボケやがな(^^)。この辺りになると疲れてますね。流石に(^^)。ちなみに写真撮影はケータイのカメラです。WillcomのWS011SHとドコモのSH-01Aを適宜使い分けて撮りました。画面も歪んで映ってますねえ。ご容赦。 「Virtualization Technology」を選択し、スペース・キーを押下したら「Enabled」に変更されますので、それを確認して<Enter>キーを押下してこのウィンドウを閉じます。 メイン画面で<Esc>キーを押下すると保存するかどうか訊いてきますので、保存して再起動を選択すると、めでたく初期設定終了! |
||||||
ここまで出来たら、いよいよXenServerのインストールとなります。
Contents
仮想化以前の悲惨なPC乱立状態 |
|
仮想化ソリューションの選定、ハード選択、仮想化構想 |
|
Intel-VT対応のCPU換装。Intel-VTの設定方法 |
|
XenServerのダウンロードとインストール |
|
XenCenterのインストールとXenServerアクティベーション |
|
仮想OSのインストール Windows xp(SP3) 準仮想化 |
|
ISOファイルを使用した仮想OSのインストール Fedora11 x64完全仮想化 |
|
ここまでのインプレッション |
|
LinuxのPCからも仮想OS(特にWindows xp)を使えるようにしました。 |
|
と書いた矢先、そのPCが壊れたので、シンクライアント? |
|
P2Vでドッカーン☆ |
|
V2Vは順調に |
|
トップページへ |