ええと、前回仮想OSを利用する為に設定したLinuxのPCがなんとあえなくお釈迦になってしまいました。 悟りを開いたのか? ってそんな訳はなく、電源を入れようとしたら一瞬青色LEDが灯ってすぐに消えてしまいました。電源ユニットのトラブルか、最悪はM/B(マザー・ボード)がイカれたのかも知れません(左図左側PC。右はVista機)。 せっかくVistaトラブル時に備えたのに備えた側がダメになるとは。まあ2004年末以来4年以上ほぼ24時間稼働のPCですから。やはりこういう使い方はPCにとっても地球環境にとっても良くなかったんですね。ある意味自宅Webサーバが壊れる前にサーバ専用機の仮想環境に移行しておけたのは良かったのでしょう。修理するテもなくはないのですが、今更Celeron D機を修理してまで使用するかという問題も。壊れた機は他にも多くありますが、地球環境の為にリサイクルに出してより良いものに生まれ変わってもらうべきでしょうね。 で、問題は前回の課題(Vistaしか仮想OS利用環境がなくVistaPCが死んだらみんな使えなくなる)がまた振り出しに戻ってしまったということ。 |
仮想環境をクライアントで利用できればよいので、ある意味シンクライアント端末でも構わないのです。 で、ちょっとシンクライアントについて調べてみました。 まあ、いろいろあるようです。中にはWyse V10L Dual-DVI シンクライアントのようにデュアル画面に対応するようなのもあります。おまけに筐体が小さく省スペース、低消費電力ですね。いいねえ。いいんですけど、これに4万払うのもなあ・・・・・・。それにこういうのは企業向けに何台かまとめて販売したりリースするものなので、個人で1台買うというニーズに応じてくれるのかどうかイマイチよく分かりません。それに専用OSがなんか良く分からんシロモノ。 あとヤフオクなども当たったんですが、値段的には8000円くらいで入手できそうなものもあります。また大量に多く出ているシンクライアント機もあります。しかし、こういうのって要注意なんですね、実は(^^)。 きっと企業が一度に手放したものや倒産等により整理で放出されたものかな? こういうのは個人ユースとしては(シンクライアントに限らず)敬遠します(^^)。大抵管理や使用方法が酷いですから。うちのPCより酷いかも知れない? 買ってすぐ壊れるなんてことも。それにイザという時のものなので、イザという時に壊れたら無意味。 |
でも、省スペース・低電力ということで思い出しました。そんなPCだったらうちにもあったなあ、確か・・・・・・・。 ガサゴソ・・・ゴソゴソ・・・・てな感じで引っ張り出してきました(^^)。それが左図のPCです。上の煙草のパッケージや下の腕時計と大きさを比べて頂ければ大きさは分かるかと思います。 これ、いつ買ったか 機種はLogitec製の「EZGO-80CF128A」。スペックも忘れていました。が、ネットで調べると、Celeron800MHz、メモリ128MB、HDD20GBというものでした。裏にはWindows98SEのプロダクト・キーのラベルが貼ってあります。 |
これ、シンクライアント端末として使えるんじゃ?? さて、どうするかです。 基本的にOSを入れないとPCは動きませんね。ですから入れるのですが、この今となってはかなりプアな環境に入れるOSで、かつRDPやVNCを動作させ、仮想OSのシンクライアントになってくれるものでなければ無意味です。Windows98SEでは現在のセキュリティに対応できませんし、だいいちRDPが使えません(RDPが使えるようになったのはWindows2000以降でそれもオプションでした:標準装備はXP以降)。 やはりLinux。しかしFedoraでもこのスペックでは重いどころか動かないでしょう。サービスを削れるだけ削ればインストールは出来るかも知れませんが。コマンド・ベースで入って動いたとしてもX-Window環境がなければLinuxの仮想OSはともかくサーバ上の仮想Windowsは使えません。 |
で、探したところ面白いLinuxがありました。
Puppy Linux(パピー・リナックス)です。サイズが小さく、必要とするCPU、メモリ、HDDのハードルが低く、それでいて古くない小型軽量フリーのLinuxです。
(おまけに日本語版もちゃんとあって、専用のWebサイト)
早速ダウンロード。ISOイメージをCDに焼いてインストールすることに(ライブCD=CDからブート起動してそのまま使うこともできます)。
|
とりあえず、本体を設置しないと。 それで、仮想化サーバ機PowerEdge T100の上が開いていたのでそこに置きました。ホントに省スペース(^^)。
|
|
CDを装填して、起動するとこんな画面が出てきます。 起動設定は省略します。見たい方はPuppy Linux日本語版サイトの「パピーリナックス起動、終了メッセージの日本語訳」を参照してください。起動設定部分はやはり英文なのですが、ここには非常に丁寧な翻訳と説明が書いてあります。 |
|
OSが起動したところです。なんとも可愛いデスクトップですね。 で、VNCやRDPは標準のスタートメニューには見当たりませんでした。 しかし、動作するものがあるのは調査済みです。しかも、このPuppy Linux、実に多くの専用アプリケーションがあってファンも多いようです(pet形式という独自のパッケージ形態で、それを独自インストーラを使ってインストールします)。
|
|
まずはWindowsを使用する為のRDPクライアントソフトの導入です。 これは、Puppy Linux Discussion ForumというWebサイトの中で「tsclient」というソフトウェアが案内されています。そこからダウンロードします。 それで、デスクトップから「インストール」を選択すると、左記のような画面となります。ちょっと紛らわしいですが、rdesktop・・・ではなくtsclient-0.148-i386.petを選択し、「OK」ボタンクリック。
|
|
インストールされたみたいです。 このPuppy Linux Japanese edition、こうした文面では日本語表示が徹底されています。XenServerやFedoraではこの辺りが不十分だったのを私は繰り返し批判していましたが、こんなLinuxもあるのだと実感しました。ただし、内容はモロ直訳という感じがしないでもありません。まあWindowsもそこは似たようなものですが。 (RDPの導入くらいで再起動が必要なのも似ている?) こうした部分の翻訳ですが、そこは民族的センス? とやはり技術も必要だと思っています。おそらく左記のような文面が出たとして多くの日本人は戸惑うのではないでしょうか? 「結局、再起動しなきゃいけないの?しなくてもいいの?」と。いかにも契約社会的文面だからです(私などはこうした論理的なものは嫌いじゃないですが)。 日本人はYes/Noをはっきりしないとよく言われますが、実はこうしたところはYes/Noをはっきりさせてくれることを期待するのではないでしょうか? 情緒的なところは曖昧にするのですが論理的なところははっきりさせたい、というのではなく、結局論理も他人任せ、なのかも知れません。この場合だと「注意2」という部分をシステム側が判断して「再起動する/しない」を明示しろということでしょう。技術が必要と書いたのはそういう意味です。 |
|
RDPクライアント機能は「ターミナルサーバ クライアント」という名称です。それを起動すると左記のような画面です。
タイトルは日本語ですが、個々のプロパティの表示はやはり英語表示でした。各種メッセージ類は翻訳されていますが、こうしたところはローカライズされていませんでした。 指定内容はFedoraのGnome-RDPとほとんど同じです。「Display」タブでは、フルスクリーンや解像度の指定が出来ます。 |
|
XenServer下で稼動している仮想OS・Windows xpを呼び出しました。 フルスクリーン指定で呼び出しました。やはりWindowsリモートデスクトップとは違いタイトル・バーが出ないので、完全にデスクトップを占拠してしまいますね(しかし壁紙は表示されました)。 解像度が出てないですね。これはPuppy Linuxが1400×1050となっているためです。
|
|
さて、調子に乗ってVNCも行きます。 RDPと同じくPuppy Linux Discussion ForumというWebサイトの中で「Tight VNC Viewer」というソフトウェアが案内されています。そこからダウンロードします。 同様にインストールして起動します。これもホスト(+ディスプレイ番号)とパスワード入力でつながりました。 前回のFedora10と同様、XPとFedora11を両方呼び出したのが左図です。まったく同様に使用できます。 これにて前回のリカバリ終了(?) #パフォーマンスはVista機から使用した場合や、前回のFedora10と変わりません。当然の事で処理はサーバ側で行われますので。サーバの処理能力とネットワーク環境さえまともであればプアな端末でも仮想環境ではノー・プロブレムということですねっ(^^)。 |
訳あって、MicrosoftのHyper-Vを試そうと考えています。せっかくだから来月発売になるWindows Server 2008 R2をベースに考えているのですが、さあどうなることやら。新しいサーバ機が今、廊下で寝ています(^^)。 |
|
あと、XenServerについてですが、XenCenter5.5に日本語版が出たので入れてみました。特に変わり映えしません。英語が日本語になっただけですが、日本のユーザにとっては使い勝手が増すと思います。 |
(2009/09/20)
Contents
仮想化以前の悲惨なPC乱立状態 |
|
仮想化ソリューションの選定、ハード選択、仮想化構想 |
|
Intel-VT対応のCPU換装。Intel-VTの設定方法 |
|
XenServerのダウンロードとインストール |
|
XenCenterのインストールとXenServerアクティベーション |
|
仮想OSのインストール Windows xp(SP3) 準仮想化 |
|
ISOファイルを使用した仮想OSのインストール Fedora11 x64完全仮想化 |
|
ここまでのインプレッション |
|
LinuxのPCからも仮想OS(特にWindows xp)を使えるようにしました。 |
|
と書いた矢先、そのPCが壊れたので、シンクライアント? |
|
P2Vでドッカーン☆ |
|
V2Vは順調に |
|
トップページへ |